小中学校の1人1台パソコンはどんな端末になりそうなの?

2020年2月3日教育

1人1台パソコン

GIGAスクール構想の実現に基づく、学習者用端末の標準仕様が例示された。

Microsoft Windows、Google Chrome OS、iPadOSの3つのOSに分けた仕様と、共通部の使用がある。

また、国から端末1台に対して4万5千円の補助金が出される予定である。

共通仕様について

3OSに共通した仕様は以下のようになる。

仕様書

無線:IEEE 802.11 a/b/g/n/ac 以上
LTE 通信:LTE 通信に対応していること(本体内蔵または外付けドングルを使用)
キーボード:Bluetooth 接続でない日本語 JIS キーボード
カメラ機能:インカメラ・アウトカメラ
音声接続端子:マイク・ヘッドフォン端子×1 以上
外部接続端子:USB3.0 以上×1以上
バッテリー:8時間以上
重さ:1.5kg 未満
タッチパネル対応

大体ありふれた内容かと思われる。

キーボードについては、Bluetoothだとどの端末がペアリングされているか分からなくなることを防ぐため、有線接続を推奨するよう。

Microsoft Windows端末の仕様について

Windows端末を選択する場合は、以下のような仕様になる。

OS:Microsoft Windows 10 Pro
CPU :Intel Celeron 同等以上
(2016年8月以降に製品化されたもの)
ストレージ:64GB 以上
メモリ:4GB 以上
画面:9~14 インチ

Windows10で4万5千円程度の端末を考えると、自然と「Surface Go」が浮かび上がる。

Surface Go
Surface Go

画面10インチ、メモリ4GB、ストレージ64GBなど全ての要件を満たしている。

Windows端末を選定するのであれば、Surface Goがベストな選択となりそうだ。

また、10.1型2in1デタッチャブルPC「dynabook K50」なども発表され、今後もメーカーの争いが続きそうである。

今までパソコン教室に導入されていたデスクトップパソコンやA4ノートパソコンなどは、高価すぎて1人1台端末には向いていない。

Google Chrome OS端末の仕様について

Google Chrome OS端末を選択する場合は、以下のような仕様になる。

OS:Google Chrome OS
CPU:Intel Celeron 同等以上
(2016年8月以降に製品化されたもの)
ストレージ:32GB 以上
メモリ:4GB 以上
画面:9~14インチ

Chromebook
Chromebook

Google Chrome OSを選択する場合、多数のChromebookが選択肢に上がると思われる。

「Acer Chromebook11」などはスペックの要件を満たしていて、金額的にも4.5万円以内になりそうだ。

NECなどもChromebookを出しているが、金額がどれぐらいになるかが鍵になる。

iPadOS端末の仕様について

iPadOSを選択する場合は、基本的にはiPadを購入するだけである。

OS:iPadOS
ストレージ:32GB 以上
メモリ:4GB 以上
画面:9.7~13インチ

iPad
iPad

iPadOSを選択する場合は、iPadを購入するだけなので検討の必要は特になくなる。

キーボードはLightning接続が必要なため注意が必要だ。

端末管理アプリについて

児童・生徒1人1台端末にするにあたり、端末管理アプリは必須である。

子どもたち全員の端末を管理することになると、数百台、数千台の管理が必要になる。

OSアップデートの際に1台1台端末を操作すると考えると、手間がかかりすぎる。

端末管理アプリがあれば、一括でアップデートを実施したり、アプリを一括でインストールすることができる。

端末を購入する際に、端末管理アプリも何を選ぶか考えておかなければならない。

MDM(モバイルデバイス管理)の一例としてmobiconnect(モビコネクト)などがある。

授業支援アプリについて

端末を選定して購入しただけでは授業が成り立たない。

授業を円滑に進めるためには、授業支援アプリ、授業支援ソフトなどが必要となる。

先生の画面を子どもたちに共有したり、課題提出をサポートする機能がある。

ロイロノートスクール(Loilo)やMetaMoJi ClassRoom(メタモジ)などが例としてあげられる。

ロイロノートを使った授業

GIGAスクール構想の実現には

GIGAスクール構想を実現させるためには、ネットワーク環境、端末、端末用アプリを揃える必要がある。

ICT環境を整備した後には、先生、児童・生徒がICTを利活用していくことになる。

教育を取り巻く環境の変化が受け入れられるには時間がかかるだろう。

GIGAスクール構想の実現には大きな障壁がたくさんある。